スカパーのTBSチャンネルで“赤いシリーズ”第5弾「赤い激流」(全26話)が始まりました。
このドラマは、昭和52年(1977)6月から11月に放送され、平均視聴率が25・5%、最終回は37・2%を記録するなど、大映ドラマ“赤いシリーズ”の中で最も人気を博した作品です。
物語は音楽大学ピアノ科助教授の大沢武(宇津井健)と、街のスナックでピアノを弾く貧しい青年の田代敏夫(水谷豊)が、親子としてまた師弟として激しく争いながらもやがて和解し、音楽の本質を追求していく―といった感じのストーリー展開なのですが…
あるきっかけっから、大沢武は初恋の人で現在は未亡人の田代弓子(松尾嘉代さん)と再婚します。この田代弓子の前夫というのは、過去に大沢武のライバルだった田代清司(緒方拳さん)で、この田代夫妻の間に出来た子供が、田代敏夫でした。大沢武は、この田代敏夫に天才的なピアノの才能を見い出し、一流のピアニストに育てようと決意するのですが…
実は既に死亡したものと思われていた田代清司が実は死んでおらず、大沢武たちに近づき、様々な問題を巻き起こしたりしていきます―
◇主な出演者
- 大沢武…宇津井健さん
- 田代敏夫…水谷豊さん
- 田代弓子…松尾嘉代さん
- 田代清司…緒形拳さん
- 大沢実…石立鉄男さん
- 大沢信一…中島久之さん
- 大沢紀子…山口百恵さん
- 大沢妙子…久木田美弥さん
- 宮島貞之…小沢栄太郎さん
- 宮島あや…赤木春恵さん
- 宮島華江…竹下景子さん
- 東山正彦…前田吟さん
- 東山菊子…馬渕晴子さん
- 東山明彦…堀内正美さん
- 西条章…神山繁さん
- 山田弁護士…原知佐子さん
- 中川検事…中山仁さん
- 真山麗子…瞳麗子さん
- 木元光子…岸惠子さん
- ナレーション…内藤武敏さん
この作品での主役はあくまで水谷豊さんと宇津井健さんなのです。
他の出演者の顔ぶれを見ても、今思えばかなり豪華なですよね。でもそれだけにその演技に惹きこまれる感じはありました。
ちなみに、このドラマでマドンナ的な役割だったのが竹下景子さん。当時「お嫁さんにしたい女性」として大人気だったのですが、僕も例に洩れず、竹下景子さんが好きでした(笑)。
◇作品タイトルは、
- 許されぬ結婚式
- 育ちゆく愛にしのびよる過去
- どうする?二人の夫にはさまれて
- 同居する二人の父
- きかせてよ愛の曲を
- 生きかえった夫の復讐
- 誰が反対しても結婚します
- パリからの哀しい便り
- 愛する父を殺したい
- 一人の妻に二人の夫 争いの果てに…
- 家族を守る為に殺す!
- 今日は夫が殺される日
- 愛する妻が殺人者?
- あゝ晴れのコンクールの日 殺人罪で!
- 殺された夫からの電話?
- 死んだ父さんの復讐が始まる
- 私の息子を殺さないで!!
- 死刑判決に父と母の涙
- 私が犯人を教えます!!
- 脱獄!!真犯人に迫る!
- 私は愛の為に死ねます!
- 死刑の前の結婚式
- あゝ悲し!!家族の中に犯人が!
- パリからの美しい殺人者?
- パリの恋人は告白する!
- 愛はいのち(最終回)
この作品は、僕にとってはショパンをはじめとするピアノ曲の数々を知るきっかけを与えてくれた作品でもあるんですよね。
ドラマの後半に音楽ピアノコンクールが開催されるのですが、課題曲の顔ぶれが予選ではショパンの「英雄ポロネーズ」、2次予選でリストの「ラ・カンパネラ」、そして本選においてベートーヴェンのピアノソナタ17番「テンペスト」(第3楽章のみ)を弾いています。
「英雄ポロネーズ」なんかは、まだスコアを見てもできないレベルだったので、耳で憶えたメロディを基に鍵盤を叩いて、1フレーズ完成させたりなんかして…(笑)
それから後の僕の音楽シーンのスタートラインでもあるんですよね。
また、ドラマの中で特に印象深いシーンが、主人公である田代敏夫(水谷豊さん)が、実父殺しという尊属殺人で死刑が求刑されちゃうのですが、留置所に入れられている間、床に鍵盤を描いて練習する場面で、演技に迫力があって好きでした。
あの感動をもう一度味わいたいと思います!
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