東京は神田神保町の古書店で偶然見つけた古文書、実は加賀金沢城主である前田家の家臣・飯山家の会計記録でした。
そして、その記録は詳細、かつ完成度の高いものだったのです。
猪山家は加賀前田家の
猪山家は下級クラスの家柄だったので、家老職を代々務める「加賀八家」のような上級クラスみたく世襲で襲職することもなく、家中での職務は実力本意で就職するしか道はありません。
この江戸時代、下級クラスの子弟が出世するための糸口といったら算術に長ける事でした。
無能でも家老や上級官僚になれた者たちからすれば、そういう実力者の事を妬みをこめて「算勘しわき者」と言っていました。
しかし、こうした実力が江戸幕府が倒れ、明治維新が成ったのちに猪山成之をして海軍主計に立身できた礎となったのです―
放送内容は、
- 第1回「武士にもいろいろありまして」
- 第2回「知行七十石、切米四十俵~年収千二百万でも借金だらけ」
- 第3回「武士が貧乏だった
理由 ~「身分費用」という浪費」 - 第4回「勝ち組」と「負け組」~維新激動期を分けたもの
※(参照)映画「武士の家計簿」
※(参照)「仕事は経理、小遣い6000円 東京で加賀藩士の家計簿見つかる 下級武士の暮らし伝え 磯田慶大非常勤講師が分析 2代37年、克明に記録」(北國新聞2003-04-03)
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