司馬遼太郎氏の作品のうち、『花神』、『世に棲む日日』、『伊達の黒船』(『酔って候』所収)、『十一番目の志士』、『峠』の5作品をベースに脚本化されたものです。
主人公には村田蔵六を添え、幕末・維新期の長州人の群像劇といえましょうか―
現存するソフトとしては、総集編のVHS版5本、
- 第1回 革命幻想
- 第2回 攘夷の嵐
- 第3回 崩れゆく長州
- 第4回 徳川を討て
- 最終回 維新回天
- 第1回 革命幻想
- 第2回 攘夷の嵐/第3回 崩れゆく長州
- 第4回 徳川を討て
- 最終回 維新回天
単発で第19回の「上海みやげ」の回が現存しているとの事。
VHS版については、発売して間もなく、直ぐ様購入し、DVD版については、ちょっと悩みましたが購入し揃えました。(実は、VHS版とDVD版とではパッケージに使用されている写真が全く違っていたので、今となっては購入して正解かな!と思ってます…)
※その後、第24回の「奇兵隊」と第39回の「周防の人々」の映像が新たに発掘されたようです。
実は、この「花神」から大河ドラマを観始めたのですが、高杉晋作が死去する回「晋作の死」以降からなんですよね。
んで、年が明けた昭和53年(1978)3月に総集編(全5回)があった際、その第4回「徳川を討て!」と最終回「維新回天」をカセットテープで録音し、後でそれを聞いてセリフなどをノートに書き写していた訳です。
※(参照)NHK少年ドラマシリーズ「幕末未来人」―すべてはここから!
私と同世代の皆さんって、やはりビデオとか録画できる機材がなかった時代(しかも再放送も期待できなかった時代…)を経験している方々が殆んどでしょうから、視聴した作品のその一瞬を無駄にすまいと考えていた事もあり、より深く、鮮明に記憶している方が多いようですね。(のちに同じ様に長州好きな方と話している時に感じられました!)
さて、4月にCSの時代劇専門チャンネルにて「大河ドラマアーカイブス」と題して企画されたシリーズの中でで、この「花神」の第19回「上海みやげ」が放送されたのです。
※(参照)NHK大河ドラマ「花神」第19話「上海みやげ」
OPが始まり、総集編と違う所は、タイトルバックが総集編の様に絵巻物ロールではないところ…このOPテーマは携帯の待ち受けに使用している程愛着があるので、心地良さが走ります。
この「上海みやげ」の回は、ちょうど『世に棲む日日』第2巻のラスト「上海みやげ」から脚色したものと思われますが、晋作がちょうど藩命で上海に渡航中な時期から始まります。
この上海での晋作の体験が後々の長州藩の進路をきめる事になります。
その頃、国内においては長井雅楽の航海遠路策から即今攘夷に方向転換した時期と相俟って…
やがて晋作は帰国して同志たちと即今攘夷を実践せんと品川の土蔵相模でその時期を狙っている…
というのが、大筋です。
今回視聴してみて、改めて確信した事があります―
この「花神」で使用された音楽って、後のNHK水曜時代劇「真田太平記」で使用された音楽とある部分一緒かも?って事!(音楽だけ取ってみて「花神」の映像シーンをイメージできる方は、一度「真田太平記」でチェックしてみてください!)
但し、注意すべきは、こうして再放送なり、復刻なりで、私達は今現在、作品をこうして視聴できる訳ですが、一番注意しなければいけないのは、この映像なり、技術が当時(昭和52年放送当時)として最高の水準なのだから、視聴するこちら側も当時の気分で観る事が肝心ですね。
第19回「上海みやげ」の出演者テロップは以下の通り(登場順)―
- 村田蔵六(大村益次郎)=中村梅之助さん
- 高杉晋作(谷潜蔵)=中村雅俊さん
- 桂小五郎(木戸孝允)=米倉斉加年さん
- 緒方八重(洪庵の妻)=阪口美奈子さん
- 粟屋菊絵=范文雀さん
- 雅(晋作の妻)=岡江久美子さん
- 赤根武人=溝口舜亮さん
- 寺島忠三郎=池田秀一さん
- 久坂義助(玄瑞)=志垣太郎さん
- 天堂晋助=田中健さん
- 井上聞多(馨)=東野英心さん
- 五代才助(友厚)=桐原史雄さん
- 中牟田倉之助=原康義さん
- 有吉熊次郎=西条満さん
- 品川弥二郎=荒川保男さん
- 堀真五郎=千葉宏さん
- 白井小助=平島正一さん
- 長嶺内蔵太=村上正次さん
- 毛利敬親=金田龍之介さん
- 緒方洪庵=宇野重吉さん
- お琴(蔵六の妻)=加賀まりこさん
- 楠本イネ(蔵六を慕う)=浅丘ルリ子さん
- おうの(谷梅処尼)=秋吉久美子さん
- 野村望東尼=草笛光子さん
- 幾松(木戸松子)=波乃久里子さん
- お竜=島本須美さん
- 吉田寅次郎(松陰)=篠田三郎さん
- 周布政之助=田村高廣さん
- 入江九一=今村民路(藤川矢之輔)さん
- 伊藤俊輔(博文)=尾藤イサオさん
- 山県狂介(有朋)=西田敏行さん
- 時山直八=松平健さん
- 寺島秋介=森次晃嗣さん
- 御堀耕助=堀勝之祐さん
- 槇村正直=池田鴻さん
- 金子重之助=岡本信人さん
- 神代直人=石橋蓮司さん
- 白石正一郎=瑳川哲朗さん
- 伊達宗城=大木実さん
- 嘉蔵(前原巧山)=愛川欽也さん
- 白石正一郎=瑳川哲朗さん
- 三条実美=永井秀和さん
- 一橋(徳川)慶喜=伊藤孝雄さん
- 近藤勇=竜崎勝さん
- 土方歳三=長塚京三さん
- 沖田総司=森田順平さん
- 河井継之助=高橋英樹さん
- 小林寅三郎=伊武雅之(雅刀)さん
- 大久保一蔵(利通)=高橋長英さん
- 海江田信義=中丸忠雄さん
- 中村半次郎(桐野利秋)=速水亮さん
- 坂本龍馬=夏八木勲さん
- 中岡慎太郎=横光克彦さん
- 宮部鼎蔵=高橋悦史さん
- 佐久間象山=南原宏治さん
- 三条木屋町
- 旅行けば
- 寅次郎脱藩
- ペリーが来た
- 黒船を作れ
- 長崎の女
- 遙かなりアメリカ
- わが師わが弟子
- イネの恋
- 萩の乱暴者
- 討幕幻想
- ほととぎす
- 春夏秋冬
- あとを継ぐもの
- 長州へ参る
- 万延元年の男たち
- 妻を愛す
- 逆さひょうたん
- 上海みやげ
- 夷人館燃ゆ
- 秘密留学生
- にわか坊主
- 馬関海峡波高し
- 奇兵隊
- 江戸に別れを
- 火ふきだるま
- 京あらし
- たった一人の長州藩
- 馬関攘夷戦争
- 三人党
- 月明功山寺
- 霧の絵堂
- 消えた小五郎
- 蔵六上海へ
- 人斬り往来
- 益次郎誕生
- 亀山社中
- おたずね者蔵六
- 周防の人々
- 三兵塾
- 百姓大将
- 四境の敵
- 晋作の死
- 風雲に賭ける
- 鳥羽伏見の戦い
- 京の軍務官
- 徳川の城
- 決戦前夜
- 彰義隊
- 最後の武士
- 暗殺者
- 世に棲む日日(最終話)
この「花神」を観たのが小学校6年生の時だったのですが、おかげで「歴史って面白いなぁ」と思う様になり、ましてや6年生辺りから社会科の授業で徐々に歴史関連を習い出した事も重なって、より一層歴史に対する興味を感じるようになった訳です。
周りの環境にしても、6年生時の担任も歴史好きな先生で色々なアドバイスを頂いたし、10歳上の従兄弟からは高校受験用に使っていた日本史の参考書を貰って読み始めるようになりました。(おかげで、同世代の友人たちと比べて憶えている日本史の知識量が全く多い訳です!笑)
総集編の第4回「徳川を討て」のラストの方で晋作が桜山招魂社に参った際、松陰先生の最期の回「春夏秋冬」で沼崎吉五郎に語った言葉になぞって、こんなセリフを言いました―
人間の命とは不思議なもんだ
たとえ少年の身で死のうとも
その短さの中にもやっぱり
春夏秋冬がある…
松下村塾で(松陰)先生に逢うたのが儂 (=晋作)の春
先生を喪うて8年
儂の夏は小倉城を陥す事で終わった
いま、穏やかな晩秋の中におる
そして、冬が来る―
私はこのフレーズが一番好きです。「面白き事もなき世に面白く―」も好いけど、こちらの方が妙に胸に響くんですよね。
さて、NHKアーカイブスの「お宝発見ニュース」で「花神」の映像資料に関する情報提供の記事がありました。
NHKさん、やっと本腰を入れてくれたか!って感じです。録画した映像をお持ちの方、感動を共有させて下さいませ!!
詳しくはこちら→○
※(参照)NHK大河ドラマ「花神」、新たに2話発掘される!→○
※(参照)NHK土曜ドラマ「遠雷と怒涛と」→○
※(参照)待ちに待った「風が燃えた」、33年ぶりの再放送!→○
※(参照)映画「獄に咲く花」―松陰先生と久子女史を描いた物語→○
※(参照)その時歴史が動いた「奇兵隊~幕末に命を賭けた若き庶民たち~」→○
※(参照)「長州ファイブ」→○
※(参照)すべてはこの時から―昭和52年!→○

中村梅之助主演 大河ドラマ 花神 総集編 全4枚【NHKスクエア限定商品】 - 中村梅之助、浅丘ルリ子、大竹しのぶ、宇野重吉、西田敏行、司馬遼太郎(原作)

花神(上)(新潮文庫) - 司馬遼太郎

花神(中) (新潮文庫) - 司馬遼太郎

花神(下)(新潮文庫) - 司馬遼太郎

この記事へのコメント
御堂
僕は晋作が死ぬ回から観始めたので、その意味ではokiyoさんの方が大河ドラマ視聴者として先輩ですよ!僕としては、本編が終わってから3か月後に放送された総集編からどっぷりハマった人なもんで…(~―~)
確かに歴史への興味を持てせる入門書として「大河ドラマ」は持ってこいですね。昨今は大河ドラマに限らず、民放の時代劇も「えっ?」と思う事が多々ありますが、それでも時代劇好きにとっては「こういう捉え方もあるんだな!」と良き刺激を与えてもらっています。
ただ、小さい頃観てい大河ドラマは「歴史小説のドラマ化したもの」と言われていたはずなのに、現在では「歴史(=史実の)ドラマ化」みたく考えられているのは正直疑問視しちゃいます。大河ドラマの「花神」にしても、司馬遼太郎さんの小説『花神』をドラマ化したものであって、史実ではなく司馬さんの解釈がドラマ化したものと認識してるからです。
だから、今年の「天地人」にしても原作者の火坂雅志さんが解釈した『天地人』をドラマ化したものとみています。その中で「これ、知ってる(史実)のと違う」って発見が歴史への新しい興味をかきたてるきっかけだと感じますよ。
長々と書いてしまいました…また、覗いてくださいネ!
okiyo
昭和52年だと、ぎりぎり小学校入学してた頃なんですけれど、私の記憶には、畳の上を走る小さな蒸気機関車と、ずっととんで、蔵六先生が自分の足に墨で横に線を引きながら「これが鎌で切った傷」と言い、女の人に包帯の巻き方を教えているシーンしか思い出せません(ToT)
つい先ごろになってようやく花神の文庫本を読み、当時の大河ドラマでもっとしっかり見たいとつくづく思いました。去年の夏は長州方面に旅行し、あちこち見て歩いたので、余計思い入れが強くなったかもしれません。
「花神」が全編残っていないのはとても残念です。
大河ドラマは、こどもが歴史に興味を持つのには非常にいい取っ掛かりだと思っていますので、今もし放送してくれたら、うちの子供たちにも見せてやりたいくらいです。天地人見せていると歴史の誤った解釈が大量に入ってしまいそうで、見せるのやめようかとかなり迷っています。