平成3年(1991)に放送されたNHK大河ドラマ「太平記」の完全版DVD-BOXが発売されるという情報を仕入れました。
この作品は、平成3年(1991)1月6日から12月8日まで全49話が放送されたNHK大河ドラマの第29作目にあたります。
鎌倉時代末期から南北朝時代の動乱期を、室町幕府初代将軍・足利尊氏を主人公に描いた作品です。
原作は吉川英治氏の小説『私本太平記』をベースにした作品で、テーマ音楽は三枝成彰さんが手掛けられました。
※基本的に三枝成彰さんの音楽は好き(←Zガンダムのサントラとか…)なので、使用した音楽も耳に馴染めて良かったと思います。
主な出演者には、
- 足利高氏(尊氏)=真田広之さん
- 赤橋登子(尊氏の正室)=沢口靖子さん
- 足利貞氏(尊氏の父)=緒形拳さん
- 上杉清子(尊氏の母)=藤村志保さん
- 足利直義(尊氏の弟)=高嶋政伸さん
- 足利直冬(尊氏の庶子、のち直義の養子)=筒井道隆さん
※個人的にこの番組での最大の収穫は、足利直冬の存在です。彼の登場は観応の擾乱の遠因の1つでもあるし、のちには南朝方に身を寄せている、ってトコが魅了です。 - 足利義詮(尊氏の嫡子)=片岡孝太郎さん
- 一色右馬介(柳斎)(尊氏の側近)=大地康雄さん
- 楠木正成(河内の国守)=武田鉄矢さん
- 楠木正季(正成の弟)=赤井英和さん
- 楠木久子(正成の正室)=藤真利子さん
- 楠木
正行 (正成の長男)=中村繁之さん
※大河ドラマ初登場!な楠木氏ですが、正成もその郎等たちも雰囲気があって良かったです。難を言えば、正行の描き方でしょうか?ただの親の仇のみでしか描かれていなかったのは許せませんでした。当時、史学科で同じように中世を専攻していたゼミ仲間たちのほとんどが田中俊資著『楠木正行』を読んでいたので正行の演出には幻滅を感じました。 - 花夜叉(猿楽一座座長、楠木正成の妹・卯月)=樋口可南子さん
※この花夜叉は正成の妹という設定で、駆け落ちしたという設定でした。その相手が黒田庄の服部氏(のちの服部半蔵に繋がっていくんですよね、これが…)だし、また猿楽一座という点から花夜叉の子どもから、おそらく世阿弥に結び付けようとした意図がアリアリと見えました(笑) - 藤夜叉(花夜叉一座の一員、直冬の母)=宮沢りえさん
猿 の石(花夜叉一座の一員)=柳葉敏郎さん- 佐々木京極高氏(道誉)=陣内孝則さん
- 高師直(足利家の執事)=柄本明さん
- 北条高時(北条得宗家嫡流、第14代執権)=片岡鶴太郎さん
- 赤橋守時(北条氏赤橋流、第16代執権)=勝野洋さん
- 金沢貞顕(北条氏金沢流、第15代執権)=児玉清さん
- 顕子(高時の愛妾)=小田茜さん
- 長崎円喜(前北条家内管領)=フランキー堺さん
※第22話「鎌倉炎上」はとくに秀逸な演出だと思っています。舞台となった東勝寺付近から鎌倉幕府滅亡と共に自害して果てた人の数は900名前後にも上るんだそうですよ。私自身、基本は“滅びの美学”推奨派なので、まさに“なんて、綺麗な滅び方だろう”と感動しちゃいました。また、放送終了後、この地を巡ろうとする観光客の人が増えたのだとか― - 長崎高資(円喜の長男、高時の内管領)=西岡徳馬さん
- 後醍醐天皇=片岡孝夫(現、片岡仁左衛門)さん
- 阿野廉子(後醍醐の寵妃)=原田美枝子
大塔宮 護良 親王(後醍醐天皇の皇子)=堤大二郎さん
※この番組以前では、「だいとうのみや・もりながしんのう」という呼称でしたが、番組では「おおとうのみや・もりよししんのう」としたようです。「おおとうのみや」と呼ぶことの根拠としては、- 「おゝたをのミや」(『毛利家文書』正平6年(1351)7月30日付「常陸親王御使交名」)
- 「応塔宮」(岐阜県郡上郡八幡町の那美新宮神社所蔵『大般若経』第581巻の奥書)
- 「義儀(のりよし)」(『帝系図』後村上院の項)
- 「義良(よし)」(『日本書記私鈔並人王百代具名記』後村上院の項)
- 「もりよし」(青連院本『神皇正統記』)
- 新田義貞=萩原健一さん→根津甚八さん
- 脇屋義助(義貞の弟)=石原良純さん
- 勾当内侍(新田義貞の愛妾):宮崎ますみ(現、宮崎萬純)さん
- 北畠親房=近藤正臣さん
- 北畠顕家(親房の長男)=後藤久美子さん
- 千種忠顕(後醍醐の側近)=本木雅弘さん
- 名和長年(伯耆国の武将)=小松方正さん
- 赤松則村(円心)=渡辺哲さん
- 日野俊基(後醍醐の側近)=榎木孝明さん
- 四条隆資(後醍醐の側近)=井上倫宏さん
- 坊門清忠(後醍醐の側近)=藤木孝さん
- 吉良貞義=山内明さん
桃井 直常=高橋悦史さん- 細川顕氏=森次晃嗣さん
の皆さんが競演されています。
各巻の構成及び各話タイトルは以降の通り…
◎第壱集(全4巻)
■第1巻
1 父と子
2 芽生え
3 風雲児
4 帝ご謀反
5 危うし足利家
6 楠木登場
7 悲恋
■第2巻
8 妖霊星
9 宿命の子
10 帝の挙兵
11 楠木立つ
12 笠置落城
13 攻防赤坂城
14 秋霧
15 高氏と正成
■第3巻
16 隠岐配流
17 決断の時
18 帝の脱出
19 人質
20 足利決起
21 京都攻略
22 鎌倉炎上
23 凱旋
■第4巻
24 親政
25 足利尊氏
26 恩賞の波紋
27 公家か武家か
◎第弐集(全3巻)
■第5巻
28 開戦前夜
29 大塔宮逮捕
30 悲劇の皇子
31 尊氏叛く
32 藤夜叉死す
33 千寿王と不知哉丸
34 尊氏追討
35 大逆転
■第6巻
36 湊川の決戦
37 正成自刃
38 一天両帝
39 顕家散る
40 義貞の最期
41 帝崩御
42 母の遺言
43 足利家の内粉
■第7巻
44 下剋上
45 政変
46 兄弟の絆
47 将軍の敗北
48 果てしなき戦い
49 尊氏の死
何だかんだ言っても、NHK大河ドラマで唯一、南北朝を描いたこの作品、おススメしますよ!

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