“病父を尋ねて三百里”―「豊後国二孝女」の孝養
今は昔…とは言っても、ほんの200年前のお話―
豊後臼杵(うすき)藩領内の大野郡川登(かわのぼり)村字泊村(現、大分県臼杵市野津町(のつまち)大字泊)に「豊後国二孝女」と賞賛された姉妹が居りました。
姉妹の名は、姉がつゆ、妹がときと言いました。
江戸時代の寛政8年(1796)、姉妹の母親が急病で亡くなりますが、姉妹は父である川(河)野初衛門と共に農作業に精出していました。
その後、文化元年(1804)3月5日、熱心な浄土真宗の門徒である初衛門が、親鸞聖..