大河ドラマはちょうど次の年の「花神」から観始めたので、この「風と雲と虹と」は全くの初視聴なのですが、全体の感想としては「購入して良かった」と思えるくらい印象度は大!でしたよ。
この作品は、昭和51年(1976)1月4日〜12月26日にかけて全52話が放送されたNHK大河ドラマの第14作目の作品です。
原作は海音寺潮五郎氏の小説『海と風と虹と』と『平将門』になります。
テーマ音楽は山本直純氏が手掛けられました。
主な出演者には、
- 平将門=加藤剛さん
- 藤原純友=緒形拳さん
田原 藤太=露口茂さん- 鹿島
玄明 =草刈正雄さん - 平貞盛(国香の長男)=山口崇さん
- 平良将(将門の父)=小林桂樹さん
- 正子(将門の母)=新珠三千代さん
- 平将頼(将門の弟)=高岡健二(現・高岡建治)さん
- 平将平(将門の末弟)=岡村清太郎(現・清元延寿太夫)さん
- 三宅清忠=近藤洋介さん
- 多治経明=金内吉男さん
文室 好立=大宮悌二さん- 平国香(将門の叔父、貞盛の父)=佐野浅夫さん
- 秀子(国香の妻、貞盛の母)=丹阿弥谷津子さん
- 平良兼(将門の叔父、良子の父)=長門勇さん
- 平良正(将門の叔父)=蟹江敬三さん
- 平良文(将門の叔父)=渡辺文雄さん
- 平繁盛(貞盛の弟)=佐々木剛さん
- 平公雅(平良兼の子)=高野浩幸さん
- 良子(良兼の娘、将門の妻)=真野響子さん
- 侘(わび)田真樹=藤巻潤さん
- 源
護 =西村晃さん - 詮子(源護の娘、良将の妻)=星由里子さん
- 源
扶 =峰岸徹さん 小督 (源護の娘、貞盛の妻)=多岐川裕美さん- けら婆=吉行和子さん
- 美濃=木の実ナナさん
- 武蔵=太地喜和子さん
- 藤原季重=沢竜二さん
- 藤原村雄=信欣三さん
- 藤原忠平=仲谷昇さん
- 藤原仲平=永井智雄さん
- 藤原
子高 =入川保則さん - 鹿島
玄道 =宍戸錠さん 興世 王=米倉斉加年さん- 小野道風=小池朝雄さん
- 菅原景行=高橋昌也さん
- 武蔵武芝=宮口精二さん
- 貴子(嵯峨天皇の曾孫)=吉永小百合さん
- 貴子の乳母=奈良岡朋子さん
- 源経基=菅野忠彦(現・菅野菜保之)さん
- 藤原惟幾=横森久さん
- 藤原為憲(惟幾の子)=中島久之さん
- 藤原恒利=今福正雄(現・今福将雄)さん
- 紀
淑人 =細川俊之さん
各巻の構成と各話タイトルは以降の通り…
◎第壱集
■第1巻
1 将門誕生
2 恋あらし
3 矢風
4 筑波の楓
5 平安の都
6 闇の群
7 女盗有情
8 京の姫みこ
■第2巻
9
10 純友西へ
11 餓狼の頭目
12 剣の舞
13 酷い季節
14 再会
15 伊予の海霧
16 恋の
■第3巻
17 曠野の蝶
18 氏族放逐
19 桔梗の里
20 良子掠奪
21 欺し討ち
22 修羅の旋風
23 あだ桜
24 川曲の戦い
■第4巻
25 風の決意
26 海賊大将軍
27 折れた矢
28 坂東震撼す
◎第弐集
■第5巻
29 脅える都
30 遊女姫みこ
31 龍と虎と
32 裁きの春
33 凶兆」
34 将門敗る
35 豊田炎上
36 貴子無惨
■第6巻
37 民人の砦
38 良子脱出
39 富士噴火
40 夜襲
41 貞盛追跡
42 天慶改元
43 武蔵の風雲
44 玄明慟哭
■第7巻
45 叛逆の道
46 決断
47 国府占領
48 坂東独立
49 大進発
50 藤太と将門
51 激闘
52 久遠の虹
私が観た大河ドラマの中ではかなり秀逸な作品と心に刻みました。やっぱり、この当時の作品は良いですよね。この作品でもそうですが、街道筋を馬が駆け出す感じのシーンの際の空撮のアングルは「花神」でもあったし、「草燃える」でも観た記憶があります。それだけ壮大な感じが溢れてるんですよね―
そして、何と行っても最終話での終り方が一番好ましいです。将門(加藤剛さん)率いる400の軍と田原藤太(露口茂さん)・平貞盛(山口崇さん)ら連合軍率いる4000の軍が戦い、少数ながらも将門が優勢な中、風の悪戯か、風向きが変わった一瞬、将門のこめかみを矢が突き刺して将門は絶命。残る将頼らも乱戦の中に皆討ち死にする―というニュアンスは“滅びの美学”が一番美しいと感じる僕にとって最高の描写だと思います。
この作品で特徴的名のは、舞台役者さんが多く出演されていたんだな、と感じる事です。将門役の加藤剛さんしかり、興世王役の米倉斉加年さんしかり…
第47話「国府占領」の回で、藤原惟幾(横森久さん)・為憲(中島久之さん)親子率いる常陸国府軍4000と戦って勝利し、惟幾・為憲親子を京へ放逐した後で、将門軍に合流した興世王のひと言に坂東独立の意を決した際のBGMと将門(加藤剛さん)の所作は舞台演技を彷彿させますね。
また、殺陣などの描写に関しても、最近の大河ドラマ(に限らず、殆んどの時代劇に見受けられますが…)では、クレームがついてしまい、描写できないシーンも多くありましたね。
とくに藤原子高(入川保則さん)が海賊衆に鼻を削がれちゃうシーンは圧巻かもしれません。
「黄金の日日」での川谷拓三さんが演じた杉谷善住坊の鋸引きも印象に残ってますが、最近のものはインパクトに欠けてしまっていて、面白くないもんで…
あと、面白かったのは、アニメや洋画などの声優を演じられている役者さんたちも多く出演されていたてんでしょうか―
ところで、加藤剛さんのご次男の名前は小次郎というらしいですよ。この将門役への思いが感じられます。(確か、ご長男の名前は「剣客商売」で主役だった秋山大治郎から命名したそうすし…)
最後に、この作品の放送時に将門役の加藤剛さんが出された同名タイトルの曲の歌詞を紹介しておきます。1番の歌詞は将門をイメージしたもの。2番の歌詞は純友をイメージしたものです。
1 友よ風のように駈けたくないか
あの雲の峰を越えていきたくないか
風は時にむごく吹きすさぶ
いつか君が風だ 風が君だ
行こう地の果て 夢の果て
俺が死んだら大空の 大空の虹
君よ オーラ オラ オラ オラ オーラ
君よ オーラ オラ オラ オラ オーラ
2 海は君にとって親しい友か
波は君の夢を運んで行くか
海は風を呼んで荒れくるう
いまや君が波だ 波が君だ
行こう日の果て 恋の果て
俺が死んだら海原の 海原の虹
君よ オーラ オラ オラ オラ オーラ
君よ オーラ オラ オラ オラ オーラ
この作品を観た後に歌詞をよくよく見てみると、将門や純友のイメージがよく表れた感じだと思いましたよ。
「風と雲と虹と」、これはゼッタイにおススメしますよ!
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