年号の表記について

元禄15年(1702)12月14日深夜、旧赤穂城主浅野内匠頭長矩家来47名が江戸本所松阪町の高家肝煎(筆頭)の家柄である吉良左兵衛義周邸に徒党を組んで襲撃。隠居した前当主・義央(62歳)や家臣26人を殺害するという残虐行為を行った―

「元禄15年(1702)12月14日深夜」

よく歴史の教科書や参考書、その他諸々の関連本にも同じような表記がなされていますが、「元禄15年(1702)」ははっきり言って間違いです。

現実に事件が起こったのは、確かに「元禄15年」ですが、西暦1702年ではなかったわけで、実際には1703年1月30日だとわかっています。

したがって、正しくは「元禄15年12月14日(1703年1月30日)」というのが正しいわけです。

しかも、家来の1人、小野寺十内の書簡には「14日寅の上刻」に討ち入った、とあります。

「寅の上刻」とは、午前4時4分から48分の間をさします。

つまり、14日の「深夜」に討ち入っているわけなんですが、これって、「15日早朝」じゃないか?と思う人もいるでしょうね。

当時においては、卯の刻が日の出であり、明六つ、すなわち午前6時6分頃が1日の始まりと解釈されていました。だから、討ち入りの時間の午前4時4分から48分の間というのは14日と認識しなければなりません。(今の感覚でいえば、深夜の番組を紹介するときに25時の…とか、26時の…と言いますよね。その感覚に近いかな?)

余談ですが、吉良上野介義央の墓標には「元禄15年12月15日没」と刻んであります。寅の上刻(午前4時4分から48分の間)に邸内を襲撃され、首級を討ち取られたが午前6時7分頃といいますから、まさしく「元禄15年12月15日」が亡くなった日になりますよね。ということは、「元禄15年12月15日(1703年1月31日)」が吉良上野介義央の命日となります。

ただ、明治5年までは日本人は西暦での表示をしていなかったのが事実です。

今現在、国際化だのといって何でもかんでも西暦で表示するのはいかがなもんでしょう。

確かに太陽暦を採用した明治6年1月1日以降ならば、西暦を採用して以降は、平成16年(2004)○月○日のような表記でいいのかもしれませんが、西暦を使用もしていなかった明治5年以前を今のものの見方で観てよいものでしょうか?

むしろ、当時のそのままのものの考え方、例えば、明智光秀が織田信長を討った「本能寺の変」が天正10年6月2日であれば天正10年6月2日、徳川慶喜が朝廷に政権返上を願い出た「大政奉還」が慶応3年10月14日であれば慶応3年10月14日で良いのではないかと思います。

皆さんはいかがですか―



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posted by 御堂 at 19:04 | Comment(3) | TrackBack(0) | 歴史:コラム
この記事へのコメント
こんばんは!御堂さま
お返事ありがとうございます。
お参りに行ってハルンですか(笑)!
うちの田舎とかは、旧正月やってはりました。

また、歴史記事の方お願いいたします。
NHK大河の方は、御館の乱!どうなりますかね!興味津々です(スレチですが)。
Posted by Gくん at 2009年01月30日 21:16
Gくんさん、こんばんは!

この他にも、京都の夏の風物詩、祇園祭真っ最中に起こった新選組による池田屋騒動も新旧の暦の対比として面白いですよ。

池田屋事件は尊攘派の過激浪士たちが祇園祭の宵山(現在の言い方では宵々山)の日に決行した騒動なのですが、決行された日は元治元年6月5日で、西暦では1864年7月8日に該当します。

現在では7月中の1か月間に祇園祭は開催されていますが、旧暦では6月中の行事。
それ故に、現在でも祭りの関係者の方々は旧暦の日程を忘れず、毎年6月1日に祇園祭の開催を命じた当時の天皇である円融天皇の御陵にお参りに行ってはるんですよ!
Posted by 御堂 at 2009年01月28日 20:47
こんにちは!御堂様
御館の乱の方のコメありがとうございました。
本記事の年号・西暦併記の件、勉強になりました。
毎年12月14日になると赤穂浪士討入りの日とか言いますけど、新暦換算では、1月30日だったんですね!
西暦併記はあくまで目安ということですね!ただ、ボクみたいな歴史の素人には、あった方がありがたいです。
Posted by Gくん at 2009年01月26日 16:13
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