NHK古代史ドラマスペシャル「大仏開眼~1300年を見つめた瞳~」

「大仏開眼」

NHK大阪放送局制作で「聖徳太子」、「大化改新」に続くNHK古代史ドラマスペシャルの第3段として「大仏開眼~1300年を見つめた瞳~」が平成22年(2010)の春にNHK総合で放送されます。

この「大仏開眼」は、平城京に都が遷されて平成22年(2010)で丁度1300年にあたるのに合わせて恰好でNHK大阪放送局が制作するものです。

ドラマでは東大寺の大仏建立こんりゅうを命じた聖武天皇の皇女ひめみこで、盧舎那るしゃな仏像(大仏)の開眼法要を取り仕切った孝謙・称徳天皇や、学者として孝謙・称徳天皇に仕えた吉備真備きびのまきび、そして、この2人と権勢を競う、藤原仲麻呂を主な登場人物として、盧舎那るしゃな仏像(大仏)建立に至る当時の世相と人間模様を描くという事です。

脚本はNHK古代史ドラマ「聖徳太子」や、NHK大河ドラマ「太平記」などを手がけられた池端俊策さんが担当されるようです。

主な配役としては、
  • 下道真備しもつみちのまきび吉備真備きびのまきび)=吉岡秀隆さん

  • 阿倍皇女ひめみこ→阿倍内親王→孝謙天皇→称徳天皇=石原さとみさん

  • 恵美押勝えみのおしかつ(藤原仲麻呂)=高橋克典さん

  • 葛城王→橘諸兄もろえ=草刈正雄さん

  • 藤原武智麻呂むちまろ(藤原南家、仲麻呂の父)=苅谷俊介さん
  • 藤原乙麻呂おとまろ(仲麻呂の弟)=浜口望海さん
  • 藤原巨勢麻呂こせまろ(仲麻呂の弟)=南圭介さん
  • 藤原房前ふささき(藤原北家)=門田裕さん
  • 藤原宇合うまかい(藤原式家)=井ノ上チャルさん
  • 藤原広嗣(宇合の長男)=波岡一喜さん
  • 藤原麻呂(藤原京家)=田村ツトムさん

  • 大伴牛養うしかい=谷口高史さん
  • 大伴家持やかもち=中山麻聖さん

  • 玄昉げんぼう=市川亀治郎さん
  • 行基ぎょうき=笈田よしさん

  • 藤原宮子(聖武天皇の母、光明皇后の異母姉)=江波杏子さん
  • 安積親王(聖武天皇の第二皇子)=中村凛太郎くん

  • 光明皇后=浅野温子さん
  • 聖武天皇=国村隼さん

  • 吉備真備の母・楊貴やぎ氏=宮下順子さん
  • 吉備由利(吉備命婦きびのみょうぶ真備まきびの妹)=内山理名さん
が演じられます。
放送日時は、

NHK-hiにて
 前編-3月27日(土)17:30~18:59
 後編-4月 4日(日)16:30~17:59

NHK総合にて
 前編-4月 3日(土)19:30~20:59
 後編-4月10日(土)19:30~20:59

に放送されますよ!

― ◇ ◇ ◇ ―

この古代史ドラマスペシャル、次は何が来るのかな?と期待感を込めていましたが、とどのつまりは平城京遷都1300年に便乗したようですね。諸々の予想では、これで“打ち止め”感がありあり!です。

「聖徳太子」、「大化改新」と来たから、次は壬申の乱辺りを扱って欲しいな、という希望は見事に裏切られました(例えば、『天上の虹』とかね…笑)

さて、吉備真備きびのまきびが主人公ですか!ベースとすれば、里中満智子さんの『女帝の手記~孝謙・称徳天皇物語』にまともに重なる分があるんですけどね。

ドラマの最大の見せ場は恵美押勝えみのおしかつの乱って事になるでしょうね‼

― ◇ ◇ ◇ ―

「大仏開眼」 「大仏開眼」

あまり私見を述べるのは好きじゃないですが、このドラマを視聴してみて、チョット感動してしまった自分がいます。

なかでも一番印象的だったのは、行基ぎょうきの存在感でしょうか!

この行基って人物、高校での授業や受験時の参考書では太字で書かれた(=試験に出題されそうな)重要人物の1人としか認識してませんでした。ましてや、大学での講義などでも自分からは触れなかった感じ(ましてや中世史選んだもので…)です。

初めて、行基ぎょうきという人物の存在に触れたのが、大学の事務職に就職し、そこで“仏教福祉”という学問を知ったのがきっかけでした。

その中で、行基ぎょうきこそ治水・灌漑事業を通して日本で初めて公的扶助の必要性を説いた人物と聴いたのです。

ドラマのシーンの中で、行基ぎょうきのことばとして真備まきびに「何故、橋を作るのか」と問われた際、

天の事象ことは見ている他ない。しかし、この地上の事象ことは、手を下せば思いが叶う―

手を下す他ない、この国の有り様を見れば…

と言わしめています。このセリフを聴いた時、私は「このセリフ、このドラマの主題やね」と家族に呟いちゃいました。

まさに、仲麻呂のやり方は「国を1つに統一して」とか国家レベルの物の考え方で「治国平天下」的なまさに“上からの見方”にすぎないのに対し、行基ぎょうきの持つ思想は「救国済民」的な“下からの見方”な訳です。

ドラマの後半で玄昉や行基ぎょうきが真備に対し、大仏建立こんりゅうを見届けてくれと伝えたのは、真備まきびが常に「救国済民」の気持ちで政事に接していたからなのでしょうね。

現在に至っても、この思想は日本には浸透していないと感じます。ドラマはそれを暗に訴えていたのかな?

この記事へのコメント

  • 御堂

    布能さま。来訪&コメント、ありがとうございます。

    「大仏開眼」、本当に内容が良かったですね。このドラマをきっかけに奈良時代に興味を馳せる人が増えてくれるのを期待してしまします!
    2010年04月16日 20:10
  • 布能 寿子

    大仏開眼 すごく良いドラマでした!
    吉備真備は聡明で長寿な逸財だったのですね。あのような優秀な人のお陰で今の日本があるのですね。池端俊策監督、すごい事をなさいますね。大仏も実際に作られた様で迫力がありました。服装も目をみはる程鮮やかで楽しく、言葉も簡潔ですっきりしてました。
    2010年04月10日 21:25

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