平成9年(1997)9月から翌10年(1998)3月までNHK総合で金曜時代劇枠で全24話放送された作品で、江戸時代の後期、寺子屋の師匠を引き受ける事になってしまった旗本の次男坊が、生徒たちとぶつかりながらも互いに成長していく“学園ドラマ”チックな時代劇です。
主な配役には、
- 寺子屋の師匠、泉水道場の師範代、桂木正二郎=高橋和也さん
- 正二郎の幼馴染み、同心、森川源之助=東幹久さん
- 正二郎の幼馴染み、
公人 朝夕人 、宍倉兵之進=畠中洋さん - 又十郎の娘、泉水美雪=西田尚美さん
- 正二郎の兄、桂木新一郎=伊藤洋三郎さん
- 正二郎の義姉、里織=吉宮君子さん
- 髪結い、徳次=中条きよしさん
- 徳次の女房、お吉=小林幸子さん
- 桔梗屋の女将・おりん=美保純さん
- 正二郎の乳母、
卯女 =中村玉緒さん - 道場の師範、美雪の父、泉水又十郎=千葉真一さん
- 蘭方医で寺子屋「白雲堂」の経営者、良庵=愛川欽也さん
- 小助=伊藤隆大さん
- お絹の弟、仁吉=中倉健太郎さん
- お末=須藤美咲さん
- 伝蔵=車邦秀さん
- 留吉=明石亮太朗さん
- お菊=上脇結友さん
- 弥吉=清水佑樹さん
- おたね=末広ゆいさん
- 政太郎=山田一統さん
- お咲=井上真央さん
- 庄助=湯前慶大さん
- お京=西秋愛菜さん
- 平太=高村祐穀さん
- お駒=石川由佳子さん
- 清吉=小川一樹さん
- お染=大野美苑さん
- 健吾=西谷有統さん
- お絹=清野優美さん
- 松丸=青柳翔さん
- お咲の父、清兵衛=三遊亭楽太郎さん
- 伊佐次=堤大二郎さん
- 平太の父・辰三=徳井優さん
- 平太の母・お豊=広岡由里子さん
- お京の母・お勢=花井紫さん
- 健吾の父、市次郎=大橋吾郎さん
- 小助の父、玄朴=鴈龍太郎さん
- 又十郎を父の仇と恨む、垣内志乃=真瀬樹里さん
- お師匠様がやってきた
- 将軍のおしっこ
- 道場破り
- 留吉がみていた?
- めだかの手習い
- 居残り正二郎
- なみだ雨
- 兄の背中
- 美雪の縁談
- いじめっ子
- 侍にっぽん
- 女剣士と女盗賊
- 寺子屋やめます
- 大晦日(おおつごもり)の人質
- 正二郎と二人の母
- はぐれもの
- 北斎まんが
- 果たし合い
- 巣立ち
- いちばん大切な人
- ほつれた夫婦
- 時の壺
- 又十郎最期
- 夢まっしぐら(完)
この作品で印象的だったのは、やはり桂木正二郎役の高橋和也さんでしょうね。元
現在では、韓流ドラマ「オールイン 運命の愛」でのイ・ビョンホンさんの声の吹き替えなどが有名ですね。
他に、宍倉兵之進役の畠中洋さんもNHKの時代劇初出演ですね。この後のNHK大河ドラマ「徳川慶喜」での松平容保役もすごく印象に残ってます。
さらに、泉水又十郎役の千葉真一さんもこれがNHK時代劇初出演だったんですよね。しかも、娘さんの真瀬樹里さんが垣内志乃役で親子共演なされていますし…(確か、NHK大河ドラマ「風林火山」でも共演されましたね…)
それ以外で注目なのは、お咲役の井上真央さんもそうなんですが、僕にとってはお菊役の上脇結友さんですね。
ちょうど同じ時期に放送していた「ぽっかぽか」での田所あすかちゃん役で好感持ってましたからねぇー。
あすかちゃんと同時期に同じ年頃の役どころなので、イメージがかぶっちゃって…(笑)
ドラマのエンディングに流れる五木ひろしさんが唄う「雑草」も耳に残るテーマソングですね(…しかも、作曲が永井龍雲さんなので余計に良いんですよね。
♪空の青さに
叶うような
一途な心で
いたかった
誰かのために
できることを
自分の夢に
したかった
つまずいた石さえ
拾ってやれる
大きな手しか
ないけれど…
笑わば笑え 笑えばいい
どんな道に咲く 雑草でもいい
ふりむかないで ふりむかないで
まっすぐ空に 手をかざし♪
さて、正二郎たちが活躍した時代は江戸時代のどの辺りだったのでしょう?
確証できるシーンとして、
- 第1話おける「文化・文政の頃」という台詞
- 第22話における「シーボルト事件」
先ず、「文化・文政の頃」と言えば、西暦で言うと1804~1830年。源之助が言っていたロシアの船がしきりにどうこう…というのは主立って、文化元年~2年(1804~05)のロザノフの長崎来航や文化8年~10年(1808~1)にかけての「ゴローニン事件」を指すと思われます。
しかし、「シーボルト事件」が状況を更に狭めてくれます―
小助の父であり、良庵の弟子でもある玄朴が、文政11年(1828)9月から10月にかけて発覚した「シーボルト事件」に巻き込まれちゃんですね。
そう考えると、文政11年(1828)頃ってのが妥当かな?
ラスト、正二郎は長崎に向けて勉学の修行に旅立ちます。その先には前途洋々な夢が―って感じでエンディング。
まさに、福沢諭吉の言葉ではないけど、「ペンは剣よりも強し!」って時代が明けようとしてくるのです。
ところが…
いざ現実的な話ですが、蘭学を志す人たちは大いなる試練が訪れます。
前述した「シーボルト事件」(文政11年=1828)以降、「蛮社の獄」(天保10年=1839)という言論弾圧があり、ついには「蘭書翻訳取締令」が嘉永2年(1849)が幕府から発令されます。
ましてや…
開国の途が拓くと同時に、時代は洋学へと移り変わっていくのです…
この記事へのコメント
御堂
質問への回答ですが、五木ひろしさんの「雑草」(1番のみ!)は、ドラマのエンディングに流れていました。
ドラマの本編が終了し、予告編が放送された後に「雑草」が流れています。
従って、番組本編終了後に笛の旋律が印象的な楽曲が流れていた…というご記憶は間違いではなく、本編終了後の予告編の際の出だしの旋律がそれだったのですよ。
ご質問
諸事情で、NHK金曜時代劇での使用楽曲を調べております。ただ、1997年度放送の「寺子屋ゆめ指南」の資料がいまひとつ集まらず困っておりました。
そこでひとつお尋ねしたいのですが、主題歌である五木ひろしの「雑草」は、いつ番組内で流れましたでしょうか?冒頭、劇中、あるいは終了後のいづれでしょうか?(記憶では番組終了後は笛の旋律が印象的な楽曲が流れていたと思うのですが…)
よろしければお答えいただけると助かります。